やまだのはなし


思い出

今日はあることを思い出していた、
卒業して2年ほどたって、大学の友人と、梅田で酒を飲んでいた、
ナビオの前に、みたことのあるやつがスーツを着てたっていた。
「おまえ、なにしてるん?」
ぼくは声をかけた。
大学のスペイン語の友人であった、
もうひとりの友人も同じスペイン語のやつで、
三人で、再会を喜んだ、
「おいおい、飲みに行こう」
ぼくはいいだした。
「なんでだめなの?」
彼は、そこのいる理由を言い出した。
「上司が飲みにいって、かばんを持たされるんだ、ここにいろって」
「なんだよ、ひどいはなしだなあ、そんなかばん淀川に捨ててしまえ!」
今の僕ならそんなことは言わないが、30年前のぼくは
そういう上司がとてもはらがった、
「なんだよ、自分だけ飲みにいって、なんで、お前がナビオのまえに
いるんだよ!いつまでいるんだ、なんで、たたされてるの?」
彼は、はん笑いで答えた。
「しかたないよ、もうすぐ来ると思うし、そしたら事情を話して飲みに行こう」
漫才の横山やすしが飲みに行っても、弟子は外で立たされていたという
話を思い出した。しかし、いくら新入社員でも其の扱いはひどいかった。
携帯電話もない時代、いつまで、そこに大きなかばんもって
待たされるのか・・。
「おまえも、たいへんだよな」
そういいつつ、上司をぼくらも待つよと、言い出した友人、
「いいよ、いいよ、おまえらいけよ、いいんだよ」
友人はそういって、うつむいた。
ぼくは、なんともいいようない空気がながれているのを感じた、
「いつまでも学生気分でいてはいかんぞ、」
人事部やSVや店長はことあるごとに僕にいう、
 ぼくは、彼にこういったのを覚えてる、
「まあ、がんばれな、いやならやめればいいさ・・」
そして、数年たって、彼は働きながらもう一度教員免許を取るために
夜間大学にかよい、其の会社を辞めて、教師になった。
ぼくは、夢を持ちながらも耐えていた奴に感動したのを思い出す。
大学一年のころ吸えないタバコをすいまくり、喫茶店で
灰皿いっぱいにして、アイスコーヒー一杯で何時間も話したもんだ、
酒飲みにいったら、よっぱらい泣き出すことがなんどもあった。
「あの子が好きなんだ!」
といって、大学の校門から岩倉まで歩いて追いかけて告白して
見事に振られたのも、みんなで冷やかしながらも
すごいやつだとおもった・・。
上司のかばん持たされて、梅田の夜のことを思い出して
今日はなんんだか、彼が好きだった沢田聖子の歌を聞きたくなった。
10年前くらいにあったとき、
いじめのほうはダイジョウブか?のぼくの愚問に
「生徒の目をみればわかる、ぜったい、いじめられてる子は
目をあわさないんだ・・」
と答えていた、
すごいやつになって、僕もうれしかった